“小者”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こもの96.9%
マールイ3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小者こものの事なので、頼朝は、そうかと、気にもかけない容子で、いつもの朝の如く、りんどうの鞍へまたがって、野へ駒を調らしに出た。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
平山はきのふあけ七つどきに、小者こもの多助たすけ雇人やとひにん弥助やすけを連れて大阪を立つた。そしてのち十二日目の二月二十九日に、江戸の矢部がやしきに着いた。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
(飛白の上衣をきた小者マールイのやつは、まるで死んだように眠りこけていたので、その後で、足をもって曳きずりおろされたものである。)
ぼつぼつ白毛のまじった顎鬚をもじゃもじゃとのばした下男階級の男が、手織飛白の上衣にくるまって乗っていたが、これは謂ゆる小者マールイという名前で通っている人物である。