“小女”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こおんな67.3%
こをんな14.3%
こむすめ7.1%
ちび2.0%
あま1.0%
いと1.0%
おとめ1.0%
おんな1.0%
こども1.0%
こめ1.0%
せうぢよ1.0%
ちいさ1.0%
をとめ1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
つうじると、田舎いなか者らしい小女こおんなの取次で、洋館の方の応接間へ案内されたが、そこには静子が、ただならぬ様子で待構えていた。
陰獣 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
君の今度の歌は、なんだか細々しく痩せて、少ししやがれた小女こをんなのこゑを聞くやうである。僕はもつと圖太づぶといこゑがいいやうに思ふ。
釈迢空に与ふ (旧字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
山西はますますなれなれしく口をいた。小女こむすめは男の口から一歩進んだいざないを待っているかのように、体をしんなりとさして歩いた。
水魔 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
で、言うべき文句迄こしらえて、掻くようにして昼を待っていると、昼が来て、成程手隙てすきだから、ほかの者は遊んでいて小女ちびが膳を運んで来る。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
掛金の上の処を切抜きました小女あまっちょが手を入れましたけに、直ぐに引っ掴まえて引っくくり上げて、ここまで担いで参りましたので……ヘエ
骸骨の黒穂 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
行儀作法ぎゃうぎさはふ生粹きっすゐぢゃありやせん、でもほんこと仔羊こひつじのやうに、温和おとなしいひとぢゃ。さァ/\/\、小女いとよ、信心しんじんさっしゃれ。……え、もうみましたかえ、おひる食事しょくじは?
島の小女おとめは心ありてかくおそくも源が舟頼みしか、そは高きより見下ろしたまいし妙見様ならでは知る者なき秘密なるべし。
源おじ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
その内、ある日の事でした。十五六ばかりの小女おんなが、どこからか手紙を持つて使ひに参りました。
こわれ指環 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
お高は一度に、小女こどものような甘い感傷に包まれていった。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「昨日着いたんだけれど、一日姉さんとこの小女こめと寝転んでいた、あの小女は可愛らしい顔をしてますね。」
御身 (新字新仮名) / 横光利一(著)
只今たゞいま」と可愛い声してあがり来れるだ十一二の美しき小女せうぢよ、只ならぬ其場の様子に、お六と花吉との顔ばし黙つて見較みくらべつ、狭き梯子はしごギシつかせて、狐鼠狐鼠こそこそ低き二階へ逃げ行けり
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
「ええ、小女ちいさい方よ、お爺さん、こんなになって……お可懐なつかしいのね。」
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彼はまたニッコロが小女をとめ等の若き生命いのちを導きて貞淑みさをに到らしめんため彼等にをしまず物を施せしことをかたれり 三一—三三
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)