“小”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちい40.0%
13.5%
11.2%
ちひ10.1%
ちいさ5.0%
ちひさ3.2%
ささ3.1%
ちさ1.9%
ちっ1.8%
しょう1.4%
せう1.2%
さゝ0.8%
こま0.5%
ちつ0.5%
0.4%
0.3%
0.3%
ささや0.3%
すこ0.3%
チヒサ0.2%
けち0.2%
チヒ0.2%
こまか0.2%
0.2%
さざ0.2%
しよう0.2%
チイ0.2%
0.2%
さゝや0.1%
クライン0.1%
グワ0.1%
グワア0.1%
マーラヤ0.1%
おちる0.1%
こんま0.1%
0.1%
ちっこ0.1%
ちっちゃ0.1%
ちつこ0.1%
ちひせ0.1%
ちゃっ0.1%
ちん0.1%
ちッ0.1%
ぴゃ0.1%
ぴゃっ0.1%
わか0.1%
0.1%
プチー0.1%
0.1%
0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「なんというおそろしいところだ。どうしてこんなところにまれてきたろう。」と、ちいさなあかはなは、自分じぶん運命うんめいをのろいました。
小さな赤い花 (新字新仮名) / 小川未明(著)
いい塩梅あんばい半月ばかりは何事もないので、少し安心する間もなく、六日前にまた一人、今度は日本人が行くえ不明になったんです。
麻畑の一夜 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
そうした場合には、往来へ塀越へいごしに差し出たの枝から、黄色に染まったさい葉が、風もないのに、はらはらと散る景色けしきをよく見た。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
丁度ちようど普通ふつうちひさななみについてはまおい經驗けいけんするとほりであるから、此状態このじようたいになつてからは、なみといふよりもむしながれといふべきである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
広河内のあるところは、東俣の谷の奥の、殆んど行き止りで、白峰山脈と、赤石山脈の間が、せばまって並行する間の、ちいさ盆地ベースンである。
白峰山脈縦断記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
寺の扉にはちひさき眞鍮の十字架を打ち付けたりき。その處はおほよそ扉の中程にてわれは僅に手をさし伸べてこれに達することを得き。
私の死ぬまでに、それがどこかの紫雲英れんげの原に、ささやかな一宇の愛の御堂となれば、私は、その原の白骨となって御守護いたします。
雲霧閻魔帳 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ちさき中庭を歩みて宿るべき部屋々々に登り着きぬ。我室の窓より見れば、烟波渺茫べうばうとして、遠きシチリアのあたりまで只だ一目に見渡さる。
彼は、そっと、人のいないのを見すまして、衣裳部屋に潜り込み、葉子のちっちゃい肉襦袢に、醜悪な顔を、うずめていた事もあった。
夢鬼 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
「あれ、あの石橋しゃっきょうの欄干に腰かけて、さっき散々さんざん、わが輩を苦しめやがったさい坊主と行者のきゅうしょう一が、まだ執念ぶかく見張っている」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さら猛進もうしんしたが、如何どうおもはしくなく、かへつて玄子げんしはう成功せいかうして、鍋形なべがた側面そくめんせうなる紐通ひもとほしのある大土器だいどきが、ほとん完全くわんぜんた。
文運かの如く開け、且つ古の律法おきてをたてしアテーネもラチェデーモナも、汝にくらぶればたゞさゝやかなる治國の道を示せるのみ 一三九—
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
なるほど、男はこまいばって、全身が剃刀かみそりのごと、殺気がみなぎっちょる。肺病とかいうこッちゃが、命短しで、世をすねたかな?
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
此人方等こちとらは、やつか、へるんでなくつては、黄色きいろいのも、あをいのも、ちつこいものを、なんにすべいよ。」
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
寂寞ひつそる。かはづこゑやむだを、なんと、そのは、はづみでころがりした服紗ふくさぎんなべに、れいりつゝ、れい常夏とこなつはなをうけようとした。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
この種子からも椿油同様な油が搾り採らるる。この実をガタシあるいはヒメガタシと呼ぶのだがそれがまた木の名にも成っている。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
町は勿論とうの昔に人通りを絶っていましたが、星ばかりきらめいた空中には、やみもない風の音がどよめいています。
報恩記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
然し、その名声を慕って、四谷北伊賀町の彼の仕事場を訪ねて行っても、鎚音のしない日は、見つけ出せないほどそこはささやかな家だった。
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
孫子武そんしぶ齊人也せいひとなり兵法へいはふもつ呉王闔廬ごわうかふろまみゆ。闔廬かふろいはく、(一)の十三ぺんわれことごとこれる。(二)もつすこしくこころみにへいろくきか』と。こたへていはく、『なり』と。
其際、山田寺の旧構を残すため、寺の四至の中、北の隅へ、当時立ちグサりになつて居た堂を移し、規模をチヒサくして造られたもの、と伝へ言ふのであつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
同商売の者は成るべくトラスト流に合同して大資本を作つて大きな商売をして貰ひたいのだが、日本人同志のなかではけちな利慾心が邪魔をするからとても相談が纏まらない。
青年実業家 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
オホキナ デンデンムシノ セナカニ ウマレタバカリノ チヒサナ デンデンムシガ ノツテ ヰマシタ。チヒサナ 小サナ スキトホルヤウナ デンデンムシデシタ。
デンデンムシ (旧字旧仮名) / 新美南吉(著)
こまかい子供を多勢持っているこのお爺さんも、もと矢張やっぱりお島の養父から、資金の融通を仰いだ仲間の一人いちにんであった。今でも未償却のままになっている額が、少くなかった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
二階の窓近く白檜の老樹、揺れる枝幹から雪を吹く。天紅いに夕映え、時に暗雲破れて白馬主峯を仰ぐ。夜来の風、朝に及んで激しく、天は美晴。
ある偃松の独白 (新字新仮名) / 中村清太郎(著)
しきつめたさざいしのうえを、牛車の厚いわだちが、邸内の奥ふかくまで、重々おもおもきしみ巡って来るまに
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
兩者りようしやともに震原しんげんから同時どうじ出發しゆつぱつし、おなみちとほつてるのであるけれども、初期微動しよきびどう速度そくどだいに、主要動しゆようどうはそれがしようなるために前後ぜんご到着とうちやくすることになるのである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
三、タケが二尺グライノ花瓶カビン、口ニ拇指オヤユビヲ置キテ指ヲ中ニサシ入レテ花瓶ノ内側ヲサグリ、中指ガアタルトコロニ、チイサク5098ト墨書ボクショシアリ。
隠国コモリクの泊瀬国に、さヨバひにが来れば、たな曇り雪はふり来ぬ。さ曇り雨はふり来ぬ。つ鳥キヾシはとよみ、家つ鳥カケも鳴き、さ夜は明け此夜は明けぬ。入りて朝寝む。此戸開かせ(万葉巻十三)
鶏鳴と神楽と (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
さゝやかにかつおぼろに見ゆるにいたらむ、人この物を、目を明らかにし思ひを清うして、第三のチェーザレの手に視なば 八五—八七
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
「どつちだらう、クラインだとルンゲンが犯され易いのか知らん、ルンゲンが犯されると心臟ヘルツが小さくなるのか知らん」
実験室 (旧字旧仮名) / 有島武郎(著)
その種類には、ゴーヤー(れいし)チャンプルーがあり、ビラ(ねぎ)グワチャンプルー、マーミナ(もやし)チャンプルー、チリビラー(にら)チャンプルーなどがある。それらは野菜である。
チャンプルー (新字新仮名) / 山之口貘(著)
其と共に「小なる」「小き物」と言ふ観念を表すグワアが極めて多い。此は二つながら一つで、愛称のぐわあは心理的に言ふのであつて、小観念を表す方は、差等観を出してゐるのである。
日琉語族論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
そして、ちょっとの間ある特殊な好奇心と、疑惑の色さえ浮かべながら、マーラヤネヴァ河の黒い水をながめた。けれど間もなく、水の上に立っているのがやけに寒く思われてきた。
それから的を見透すというと、これはさす、これはおちる、これはまえ、これは西うしろということが明瞭はっきりとわかるのでござる
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「オヤジには、こんまいときから、そがいなきもの切れるところがあったのはあった。わしらには出来んことぞな」
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
そこは、おばけやしきの見せものやです。
かいじん二十めんそう (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「いまも言うた事だがや、このうおねらったにしては、ちっこい奴だな。」
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
病気の娘っ子とちっちゃい息子
百姓仁平 (新字新仮名) / 今野大力(著)
こひともおもふが、ちつこい。どぜうでは可笑をかしかんべい。ふなひとこさへてせつせえ。ざつかたちえ。うろこ縦横たてよこすぢくだ、……わしおなじにらかすで、くらべてるだね。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
なんでだつぺなまあ、おめえそんなにねえで面倒めんだうてやらつせえよ、れがおめえをんなでもなくつてさつせえ、こんなちひせえのだけえてやうあるもんぢやねえな
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
……すくい残りのちゃっこい鰯子いわしこが、チ、チ、チ、(笑う。)……青いひれの行列で、巌竃いわかまどの中を、きらきらきらきら、日南ひなたぼっこ。
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ちん哥兄あんちゃんちん哥兄あんちゃん』ち云うと息の止まる程、花魁に抱き締められましたなあ。ハハハ。帰りがけに真鍮の指環いびがねをば一個ひとつ花魁から貰いましたが、その嬉しさというものは生れて初めてで御座いました。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ちッぽけなむくむくしたのが重なり合って、首をもちゃげて、ミイミイと乳房を探している所へ、親犬が余処よそから帰って来て、其側そのそばへドサリと横になり、片端かたはしから抱え込んでベロベロなめると
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「何云ってるんだい。ぴゃっこ。ふん。おい、栗の木。起きろい。もう春だぞ。」
若い木霊 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「ふん、まだ、少し早いんだ。やっぱり草が青くならないとな。おい。ぴゃっこ、さよなら。」
若い木霊 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
小説とはわかきに説くといって、論語や孝経なんというむずかしい理屈を、老幼児女にわかりよく解いて知らせるものですぜ、波瀾重畳はらんちょうじょう、恋あり、闘争あり悪人善人相剋して筋をなす
新潮記 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
おなじ小観念を示すものに、(<)がある。鳥小堀・魚小堀など言ふ地名がある。首里の「とんぢよもい」、那覇東村の旧地「うをぐぶい」など発音する地が其だ。
日琉語族論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
巨人は却つてプチーといふ事に異常な愛着を持つものではないかと。
怪物と飯を食ふ話 (新字旧仮名) / 岡本一平(著)
其国ニ入レバ山川谷〻皆〻護胸壁計ニて、大てい大道路不残地雷火ニて、西洋火術ハ長州と申べく、し森あれバ、野戦台あり、同志を引て見物甚おもしろし。
去月二十九日上関に薩の蝶丸にて参りたり。然るに此度の用事は云々、先づ京師のヨフス様子は去月十五日将軍上洛、二十一日、一橋会津桑名にはかに朝廷にせまり、追討の命をコフ。