“家並”のいろいろな読み方と例文
旧字:家竝
読み方割合
やなみ70.0%
いえなみ11.7%
やな11.7%
いへなみ5.0%
やならび1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
徳之助とお富は、死ぬはずの身を忘れて、町の家並やなみに傾く桜月の薄明りの中に、江戸第一番の御用聞と言われた平次の顔を見直しました。
私たちの通る道は段々にぎやかになった。今までちらほらと見えた広いはたけの斜面や平地ひらちが、全く眼にらないように左右の家並いえなみそろってきた。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
言わば、小さな暴君にかれて顧みられない玩具。Or ——発狂した悪魔詩人が、きまって毎夜の夢にさまよう家並やなみ、それがこのハルビンである。
踊る地平線:01 踊る地平線 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
そうじて主人しゆじんうちにあるときと、そとでしのちと、家内かない有樣ありさまは、大抵たいてい天地てんちちがひあるが家並いへなみさふらふなり。
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
左の家並やならびが三げん程に分れて居るがどれも低さの同じ程の二階建の間口の余りない小さい家である。一番奥になつた最も小さいのが料理店である。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)