“嬌声”のいろいろな読み方と例文
旧字:嬌聲
読み方割合
きょうせい86.4%
けうせい13.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それに跳びつく彼女らの嬌声きょうせいが——彼女らもまたこんなはしたない声が出せるのかと、そう驚くほど花やかに周囲にひびきわたった。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
驚いたのは、そのだぼはぜ嬢、「いのよ、好いのよ」と嬌声きょうせいを発し、「あなた、とても好いわ」とぼくの肩に手を置いた事です。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
しかしその瞬間に彼の鼓膜こまくは「私はX子と云ふのよ。今度御独りでいらしつた時、呼んで頂戴」と云ふ宛転ゑんてんたる嬌声けうせいを捕へる事が出来た。
東京小品 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
浪花節なにはぶし、からかひと嬌声けうせい、酒のこぼれ流れてゐる長い木の食卓、奥の料理場から、何々上り! と知らせる声なぞの雑然とした——安酒場の給料日であるが——夜更けて、四辺は静かになり
日本三文オペラ (新字旧仮名) / 武田麟太郎(著)