“太后”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おおきさき33.3%
タイコウ33.3%
おばば16.7%
たいこう16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
遠智おちの岡ノ上に新たにおこされたミササギに、宝ノ太后おおきさきと、間人はしひと先后さきのきさきと大田ノ皇女ひめみこと、——この親子三代のなきがらを合はせ葬つた日は、夜来の雪が日ねもす野山をこめて降りしきり
春泥:『白鳳』第一部 (新字旧仮名) / 神西清(著)
太后タイコウ(桂昌院)マタ隆光ニ帰依キエ深シ、共ニコレヲ説ク。王イハク諾。スナハチ殺生ノ禁ヲ立テ、即日、愛狗犬アイクケン令ヲ、都鄙トヒニ下ダス。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その力が、あの太后おばばの西の征路みゆきに、わざわざ初児を身ごもつてゐる大田を引きずり出したのだ。そしてこのおれを、京の留守役に釘づけにしたのだ。いや、あべこべだ。
春泥:『白鳳』第一部 (新字旧仮名) / 神西清(著)
母を持たない我子は孤児になるはうがましなのではなからうかと思ひます。先刻さつき御一緒に飲んだココアのせいなのでせうか。私には隣国の某太后たいこうが養子の帝王に下した最後の手段を幻影に見て居ます。
遺書 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)