“大商人”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おおあきんど63.2%
おほあきんど10.5%
おおあきうど5.3%
おおあきゅうど5.3%
おおしょうにん5.3%
おほあきうど5.3%
おほしやうにん5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
従って三五屋という名前は大阪では一廉ひとかど大商人おおあきんどで通っていたが、長崎では詰まらぬ商人あきんど宿に燻ぶっている狐鼠狐鼠こそこそ仲買に過ぎなかった。
名娼満月 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「正義」の大商人おほあきんどウヰルソン氏なぞ、よく気をけないと、兎のやうな耳朶みゝたぶちぎれる程引張られるかも知れないて。
大商人おおあきうどとして燕京のまん中に老舗を構えているものもある。ほかには僧もある、道士もある。漁師もある、百姓もある。
小坂部姫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「どちらにしても、あの白拍子の家に五、六年前までは、時折見えたことのある奥州の大商人おおあきゅうどとやらにちがいない」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
松坂に深野屋佐兵衛と云う大商人おおしょうにんがある。そこへは紀伊国熊野浦きいのくにくまのうら長島外町の漁師定右衛門さだえもんと云うものが毎日うおを送ってよこす。その縁で佐兵衛は定右衛門一と心安くなっている。
護持院原の敵討 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
然る大商人おほあきうど息子むすこにてしがない消光くらしおはるゝゆゑつくろひもせず花香はなかもなき此身の姿すがたがお目にとまり夫程迄に戀慕うて下さるといふ有難さ勿體もつたいなやとばかりにてうれしさまじはづかしさにちりのみひねりてゐたるゆゑ今改めて父親ちゝおやに問れたりとて回答いらへも出來ず押默止おしだまつてゐる横顏よこがほ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
平八郎はせがれ格之助、瀬田以下の重立おもだつた人々を呼んで、手筈てはずとほりに取り掛かれと命じた。北側の今橋筋いまばしすぢには鴻池屋こうのいけや善右衛門、おなじく庄兵衛、同善五郎、天王寺屋五兵衛、平野屋五兵衛等の大商人おほしやうにんがゐる。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)