“域”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いき81.3%
くに6.3%
さかい6.3%
さかひ6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だから津田は手もなくこの叔父に育て上げられたようなものであった。したがって二人の関係は普通の叔父おいいきを通り越していた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
御釜の音なかりしは、祝部等はふりたちが身の清からぬにぞあらめ。既に聘礼しるしを納めしうへ、かの四三赤縄せきじようつなぎては、あたある家、ことなるくになりともふべからずと聞くものを。
人家の犬籬笆りはの間より人の来るを見て吠ゆ。宛然田家でんかの光景なり。細径に従つて盤回すればおのづから金剛寺のさかいに出づ。
礫川徜徉記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
その無心のさかひに入れりとすべきは、生涯のうちに幾日もあらず。誰かく快楽と苦痛の覊束きそくを脱離し得たるものぞ。誰か能く浄不浄の苦闘を竟極きやうきよくし得たるものぞ。
心機妙変を論ず (新字旧仮名) / 北村透谷(著)