“土倉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つちぐら42.9%
どそう28.6%
どくら14.3%
どさう14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すべてこの町の、かうした家では、何か薄暗い土倉つちぐらのやうな土間があつて、それが相当だゝつ広い領分を占めてゐるので、夏は涼しい。
町の踊り場 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
無尽(金融)をおこせ。土倉どそう(質屋)を早く再開させろ。そして訴訟はすべて、貧しい庶民の訴えから先に取上げてやれ。——などという制も、こんどの政令の特徴であった。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
女史と相別れしのちしょう土倉どくら氏の学資を受くるの資格なきことを自覚し、職業に貴賤きせんなし、ひとしく皆神聖なり、身には襤褸らんるまとうとも心ににしきの美を飾りつつ、しばらく自活の道を立て、やがて霹靂へきれき一声いっせい
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
土倉どさう弓箭きゆうせんは満ち、山沢さんたくに健児は待つ。然れども、その日を見ず、いま、事あらはれて、鎌倉沙汰の軍士、検非違けびゐのため、この地に殺到さつたうあるべし、と聞ゆ。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)