“困”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こま63.3%
こう19.4%
くるし6.5%
くる5.2%
1.2%
こまり1.0%
かう0.7%
こまっ0.5%
こん0.5%
むつ0.2%
いぢ0.2%
こまつ0.2%
じら0.2%
むず0.2%
むずか0.2%
コン0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こまったねえ、えらい人が来るんだよ。しかられるといけないからもう帰ろうか。」私がいましたら慶次郎は少しおこって答えました。
二人の役人 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
山家やまがあたりにむものが、邸中やしきぢう座敷ざしきまでおほききのこいくつともなくたゝるのにこうじて、大峰おほみね葛城かつらぎわたつた知音ちいん山伏やまぶしたのんでると
くさびら (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
香以はまた負債にくるしめられて、猿寺の収容陣地から更に退却しなくてはならなくなった。これが香以の四十一歳になった年である。
細木香以 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
少年の方は、学校を出てから何になろうか、自分の才能がどんな仕事に向くだろうかという事を発見し難く、モヤクヤとくるしんでいる。
東京人の堕落時代 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
注意ちういはらふ」だの「ちか將來しやうらい」などは、おかしいけれどもまだ意味いみかるが、めうつてまはつて、意味いみつうじないのは、まことにまる。
国語尊重 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
吟味ぎんみ致すに筋違すぢちがひとは如何なる儀にや此段承まはりたしと御老人らうじんにがり切たる有樣なれば將軍にも御當惑たうわくの體にてさすが名君のふくし見え給ひほとんど御こまりの御樣子にて太田主計頭を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
りしも二度にど三度さんど車夫しやふまたみちくはしからずやあらんいま此職このしよくれざるにやあらんおなみち行返ゆきかへりてかうてもしたらんにつよくいひてもしもせずしめすがまゝみちりぬ
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
れはこまった、今彼処あそこで飲むと彼奴等きゃつらが奥にいって何か饒舌しゃべるに違いない、邪魔な奴じゃと云う中に、長州せい松岡勇記まつおかゆうきと云う男がある。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
今……南町奉行大岡越前守忠相、踏みもしない羽織の裾を踏んだと、愚楽老人に言いがかりをつけられて、そのふくよかな顔にこんじはてた色を見せ
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「どうもねえ、柄の悪いやつを相手にすると、話がむつかしいものだからね。」
瘢痕 (新字旧仮名) / 平出修(著)
御自分ごじぶんはかくしたまへども、他所行着よそゆきぎのおたもよりぬひとりべりの手巾はんけちつけしたるときくさ、散々さん/″\といぢめていぢめて、いぢいて、れからはけつしてかぬ
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
御預け申て段々御勘定ごかんぢやう致さんと申に隱居は是をきゝ偖々こまつ事哉ことかな先月なれば早速用立申さんに當月は霜月しもつきゆゑ何分なにぶん貸難かしがたく氣の毒なりと申を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
やがて牝馬の傍へ寄って耳語みみうちをすると、牝馬は源の馬のたてがみんで、それを振廻して、もうさんざんにじらした揚句、さも嬉しそうな嘶きを揚げる。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
光源氏ひかるげんじなどはどうも理想の人物で当時の歴史を読んだ者にはこういう男子の存在を信ぜられません。昔から女には男を書く事がむずかしいのでしょう。
産屋物語 (新字新仮名) / 与謝野晶子(著)
離婚は悲しむべき事で或場合には罪悪となづけてもいと考えますが、また或場合には罪悪からのがれる正当な手段と見る事も出来ますから、十分その真相を調べた上でなければ是非の判断はむずかしい。
離婚について (新字新仮名) / 与謝野晶子(著)
コンシテ荊襄ケイジョウヲ守ルスデニ数年
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)