“噴霧”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふんむ66.7%
きり33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たちまち見る、眼前がんぜん銀河ぎんが、ドウッ——と噴霧ふんむを白くたてて、宙天ちゅうてんやみから滝壺へそそいでいる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
弓も、数百げんが一時にうなると、爆風に似て、矢道やみちは黒い噴霧ふんむのようだった。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
隆吉はその中にあってじっとしていた。顔も渋めずにひたすら噴霧きりを吸い込むことにつとめていた。
反抗 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
食塩水の噴霧きりがさっと注ぎかかると、隆吉は咳き入った。それを一生懸命に押えつけたらしく、蒼い頬にかすかな赤味がさした。その上へ水滴が一面にたまっていった。
反抗 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)