“嗤”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わら95.9%
わろ1.1%
わらい0.8%
あざわ0.4%
あざわら0.4%
わう0.4%
わらわ0.4%
アザ0.4%
ワラ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今日でも尚そのことが一般にわらうべきこと、作家にとっても読者にとっても害悪しかないことと理解され切っていないところがあり
見て——柴田、佐久間、そのほか帷幕いばくの者どもも、しかねる顔のみしておる。わけて勝家などは、わしが愚かを危ぶみもし、ひそかにわろうてもおるようだ
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのよりて生じたるゆえんを考うることなく、ただ漫然として自得するはこれあに祖父の心を知るものならんや。むしろ識者のわらいを招くことなからんや。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
余りに狼狽したジルベールにはルパンの謀計を了解するよしもなく、いたずらに亢奮してもがき騒いだ。ボーシュレーは別に何等の抵抗もせず自暴自棄の体ていで、ジルベールの態度をあざわらって
水晶の栓 (新字新仮名) / モーリス・ルブラン(著)
友野は、少しばかり反身そりみになって、胸のバッチを示した。そこには帝国新聞の社章が、霧に濡れて、鈍く、私の無為徒食むいとしょくあざわらうようにくっついていた。
腐った蜉蝣 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
黄口児こうこうじ口吻こうふん、ただわううておこう。なお聞け孔明、なんじは魏の大帝をさして暗にそのことばをなすのであろうが、天数は変あり、徳ある人に帰す。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私は金につまつて心中なんぞを為た、と人にわらわれましても、情婦をんなの体を売つたお陰で、やうやう那奴あいつ等は助つてゐるのだ、と一生涯言れますのは不好いやで御座います。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
何となく、国学者・儒者のもの/\しさを、アザ笑つてゐるやうに見える。町はづれに還り住んだ家を藁屋と言つたのも、やはり其であらう。
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
尠くとも、彼の舞台に唆られた覚えのある同年輩の浪花びとの中には、この心を知つてワラはぬ者もあるだらう。