“唐銅”の読み方と例文
読み方割合
からかね100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その落した大火鉢というのは、唐銅からかねの恐しく重そうな獅噛み火鉢で、少し濡れた灰を戻して性懲しょうこりもなく、もとの場所に据えてありました。
一段高い廊下の端、隣座敷の空室あきまの前に、唐銅からかねさびの見ゆる、魔神の像のごとく突立つったった、よろいかと見ゆる厚外套、ステッキをついて、靴のまま。
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
これより先、道庵の家の一間で、中に火の入れてない大きな唐銅からかね獅噛火鉢しかみひばちを、盲法師めくらほうしの弁信と、清澄の茂太郎が抱き合って相談したことには
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)