“唇辺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くちもと50.0%
くちびる33.3%
くちびるへん16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
緑雨は恐らく最後のシャレの吐きえをしたのを満足して、眼と唇辺くちもとに会心の“Sneer”をうかべて苔下にニヤリと脂下やにさがったろう。
斎藤緑雨 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
頭巾ずきん黒く、外套がいとう黒く、おもておおひ、身躰からだを包みて、長靴を穿うがちたるが、わずかこうべを動かして、きっとその感謝状に眼を注ぎつ。こまやかなる一脈いちみゃくの煙はかれ唇辺くちびるめて渦巻うずまきつつ葉巻はまきかおり高かりけり。
海城発電 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
変に、女房らしいことを云い出されて、前川は思わず、クスリと、唇辺くちびるへんに笑いを浮べて
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)