“品”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しな54.2%
ひん34.4%
もの4.4%
ほん2.2%
ぴん1.5%
ぽん1.5%
ぼん1.1%
しん0.4%
ヒン0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのかわり、家来けらいたちは子ジカのしたと目を切りとって、それをむすこを殺した証拠しょうこしなとして、伯爵はくしゃくのところへもってかえりました。
謙譲のつまはづれは、倨傲きょごうえりよりひんを備へて、尋常じんじょう姿容すがたかたち調ととのつて、焼地やけちりつく影も、水で描いたやうに涼しくも清爽さわやかであつた。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
どこへ入れておいたら一番安全かと、寶石ずきが、素晴らしい寶石でも手に入れたときのやうに貴重なものとした。そこで、香箱かうばこの中へしまふことにした。
桑摘み (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
光厳の弟ぎみ、梶井ノ二ほん親王しんのうもここへ来合わされ、御門徒の勝行房、上林房以下二、三十人の法師武者らとともに落人おちゅうどの列に入った。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しからば、天下てんかひんなんだ。まアいです』となぐさめたが、あるひまた兒島氏こじまし大瀧氏おほたきしところにも、天下てんかぴんとゞいてはせぬか?
濠はそれに併行へいこうして、幅は二間をこえ、通例のもの以上築土も高い。いわゆる町の城廓のそれとなき様式をこの本山日蓮宗八ぽんの寺域もまた踏襲とうしゅうしていた。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ぼんの感傷とは、新派劇である。中品の感傷とはドストヱフスキイの小説である。上品の感傷とは、十字架上の耶蘇である、佛の涅槃である、あらゆる地上の奇蹟である。
散文詩・詩的散文 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
私はまた親睦会というから大方演じゅつ会のようなたちのもんかしらとおもったら、なアにやっぱりしんの好い寄席よせだネ。此度こんだ文さんも往ッて御覧な、木戸は五十銭だヨ
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
あの気づよ過ぎる処は、ヒンとうれひで、十分救うて行くことであらう。楠昔噺の爺婆を、憐に演じ了せるやうになれば、延若も彼も共に達人の境に達したと謂ふものである。