“同一”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おなじ44.6%
おんなじ32.7%
ひとつ8.9%
どういつ5.9%
いつしよ2.0%
おなし1.0%
おなじひとつ1.0%
おんなし1.0%
そっくり1.0%
どういち1.0%
ひとし1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ひげある者、腕車くるまを走らす者、外套がいとうを着たものなどを、同一おなじ世に住むとは思わず、同胞はらからであることなどは忘れてしまって、憂きことを
葛飾砂子 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
何しろ、まるでもって赤十字なるものの組織を解さないで、自分等を何がなし、戦闘員と同一おんなじに心得てるです。仕方がありませんな。
海城発電 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
田もかくれぬ畑もかくれぬ、日毎に眺むる彼の森も空と同一ひとつの色に成りぬ、あゝ師の君はと是れや抑々そもそもまよひなりけり。
雪の日 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
貝層かひそうきはめてあさいが、其下そのした燒土やけつちそうつて、其中そのなかすくなからず破片はへんがある。幻翁げんおうげんると、香爐形こうろがたさう同一どういつだといふ。
都会としての歴史や奥行といふものがなく出口と入口とが同一いつしよになつてゐるからであらう。
新橋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
同一おなしみづ医者いしやうち死絶しにたえた、さればかやうな美女びぢよ片田舎かたゐなかうまれたのもくにがはり、だいがはりの前兆ぜんちやうであらうと、土地とちのものは言伝いひつたへた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
汝等世の人、ことわりきわむるにあたりて同一おなじひとつの路を歩まず、これ外見みえを飾るの慾と思ひとに迷はさるゝによりてなり 八五—八七
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
すると上人しやうにんうなづいて、わし中年ちうねんから仰向あふむけにまくらかぬのがくせで、るにも此儘このまゝではあるけれどもだなか/\えてる、きふ寐着ねつかれないのはお前様まへさま同一おんなしであらう。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
熟々つくづく視ればどこにかおもかげが似通って、水晶と陶器せととにしろ、目の大きい処などは、かれこれ同一そっくりであるけれども、英吉に似た、と云って嬉しがるような婦人おんなはないから、いささかも似ない事にした。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
けた鎔岩ようがん温度おんど攝氏千度内外せつしせんどないがいで、千二百度せんにひやくどにもたつする場合ばあひもあるが、其流動性そのりゆうどうせいは、この温度おんどつてさだまること勿論もちろんであつて、同一どういち温度おんどでも成分せいぶんによつていちじるしい相違そういがある。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
こゝをおもひしゆゑにこそつみなんぢくるしめたり、されば今日けふのことをれるものたれ同一ひとし遊戲あそびすゝめむ。
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)