“右手”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
めて82.0%
みぎて13.2%
ゆんで1.2%
みぎ1.2%
めで0.6%
うしゆ0.6%
こっち0.6%
みぎり0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
総裁宮以下の諸官に一礼した箕浦は、世話役の出す白木の四方を引き寄せて、短刀を右手めてに取った。忽ち雷のような声が響き渡った。
堺事件 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
東海道線とうかいだうせんやませんがつして鐵道線路てつだうせんろ右手みぎて臺地だいちがそれで、大井おほゐ踏切ふみきりからけば、鐵道官舍てつだうくわんしやうらから畑中はたなかるのである。
『これが、わたくし秘密ひみつ製造せいざうしつゝある、海底戰鬪艇かいていせんとうていです。』と、櫻木海軍大佐さくらぎかいぐんたいさおもむろに右手ゆんでげて、その船體せんたいゆびざした。
仰向の男は、空一面に彌漫はびこつて動かぬ灰雲の真中を、黙つてみつめて居る。螽の如く蹲んだ男は、平たい顔を俯向うつむけて、右手みぎ食指ひとさしで砂の上に字を書いて居る——「忠志ただし」と書いて居る。
漂泊 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
武器をばわがベリサルに委ねたりしに、天の右手めで彼に結ばりて、わが休むべき休徴しるしとなりき 二五—二七
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
かれぜんむかはうともしないが火鉢ひばちまへにどさりとすわつたまゝれいわだかまりの有相ありさう容子ようすをしては右手うしゆひとさしゆびけてぎつとにぎつた煙管きせるよこんでた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
駕「何処だか少しも見当みあてが付きませんが、おい/\、先刻さっき左に見えた土手の燈火あかりが、此度こんど右手こっちに見える様になった、おや/\右の方の森が左になったが、そうすると突当りが山谷の燈火か」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
鱠手かしはびとなるもの、まづ我が両眼を左手ひだりおゆびにてつよくとらへ、七六右手みぎりぎすませし七七かたなをとりて俎盤まないたにのぼし、七八既に切るべかりしとき、我くるしさのあまりに大声をあげて