“参差”のいろいろな読み方と例文
旧字:參差
読み方割合
しんし93.8%
さんし3.1%
しんさ3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
り立ったようなこずえは葉を参差しんししていて、井戸の底にいるような位置の私には、草荵くさしのぶの生えた井の口を遙かにのぞき上げている趣であった。
河明り (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
しかし書を著すものはことさらに審美学者の所謂無秩序中の秩序を求め、参差さんし錯落の趣を成して置きながら、這般しやはんの語を以て人を欺くのである。たゞ清川の此八字は実録である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
うたづる時、一隊の近衛騎兵このえきへい南頭みなみがしらに馬をはやめて、真一文字まいちもんじに行手を横断するに会ひければ、彼は鉄鞭てつべんてて、舞立つ砂煙すなけむりの中にさきがけの花をよそほへる健児の参差しんさとして推行おしゆ後影うしろかげをば
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)