“千鳥”の読み方と例文
読み方割合
ちどり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僕は以前久米正雄くめまさをと、この俊寛しゆんくわんの芝居を見た。俊寛は故人段四郎だんしらう千鳥ちどり歌右衛門うたゑもん基康もとやす羽左衛門うざゑもん、——他は記憶に残つてゐない。
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
カラカラに乾いた咽喉と血走った眼に、フト、——一寸一ぱい、千鳥ちどり食堂——と禿ちょろの看板をぶら下げた居酒屋が写った。
夢鬼 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
「海」から「竜角りゅうかく」「四分六」のあたりには無数の千鳥ちどりが飛んでいて、「荻布おぎぬの」のある方、「柏葉かしわば」の下に五色の雲と天人の姿がいて見える。
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)