“包”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つつ28.1%
くる21.3%
つゝ19.4%
つつみ11.0%
つゝみ7.7%
づつ3.5%
づつみ2.3%
づゝみ1.3%
パオ1.0%
つつん1.0%
かこ0.6%
つヽ0.3%
ほう0.3%
つゝま0.3%
つゝむ0.3%
0.3%
くるま0.3%
すゝみ0.3%
つヽみ0.3%
ハオ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ある日などはチュンセがくるみの木にのぼって青いおとしていましたら、ポーセが小さな卵形たまごがたのあたまをぬれたハンケチでつつんで
手紙 四 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「東京の靴屋へ送りたいと思つて……」内田氏はくるみかけた小包をまたほぐして、そのなかから穿き減らした靴を取り出して見せた。
友染いうぜんきれに、白羽二重しろはぶたへうらをかさねて、むらさきひもくちかゞつた、衣絵きぬゑさんが手縫てぬい服紗袋ふくさぶくろつゝんで、そのおくつた、しろかゞや小鍋こなべである。
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
なれども、結んだのは生蛇なまへびではござりませぬ。この悪念でも、さすがはおんなで、つつみゆわえましたは、継合つぎあわせた蛇の脱殻ぬけがらでござりますわ。
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
飲むのよりも珍しものきの私が見たこともないやうないろいろの色をして交つたつゝみだの小箱だのが私の所有になつたのが嬉しいのである。
六日間:(日記) (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
と人のこえがしました。小僧こぞうがあわてて、目をこすりこすり、行ってみますと、おとなりのおばあさんが、大きなふろしきづつみをって
和尚さんと小僧 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
毎日洋服を着て書類を入れた風呂敷づつみ小脇こわきはさんで、洋杖すてつきいて、京都府下の富豪や寺院をてくてくと歴訪れきはうする。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
のそ/\あがり込んで茶のると、座敷で話し声がする。三四郎はしばらくたゞずんでゐた。手になり大きな風呂敷づゝみげてゐる。なかには樽柿たるがきが一杯はいつてゐる。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
他家が三飜サンファンものを三副露サンフーロして或る種の牌がパオとなっているために場が緊張しているとか、又は自分でも一生懸命大きい役をガメクッているとか
麻雀インチキ物語 (新字新仮名) / 海野十三(著)
その家へ洋行帰りの紳士が来て和郎おまえの家のアイスクリームは大層上等だそうだが土産みやげにするから五人前ほど紙へつつんでくれとこういったのです。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
不意を打たれて芳は危く昏倒せんとして、僅に身を支へた、其處を、勝に乘じた群衆はなほ、執念強く、取りかこんで、凡そ息のある限り、滅多無性に打ちすゑんとする、刹那の急。
二十三夜 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
かならずふか子細しさいありて尋常なみならぬおもひを振袖ふりそでつヽひとなるべし、さてもゆかしやそのぬばたま夜半よはゆめ
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ほう癇癪かんしゃくまぎれに獅子口ろうやぐちの厚い戸をドンと押し開けた。とたんに何か内部の異様を見たにちがいない。及び腰に上半身を中へ入れるやいな
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
我家へ連行つれゆきつ何で喧嘩けんくわをなされたと問ばお光は面はゆに物あらそひせしわけならず二個ふたり泪をこぼしてゐたるは斯樣々々の次第なりと婚姻破談はだんに成し事をつゝまず告ればお金は驚きあれ程までに手を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
しかるに澤の井は其後漸くつきかさなり今はつゝむに包まれず或時あるとき母に向ひはづかしながら徳太郎ぎみ御胤おんたね宿やどしまゐらせ御内意ごないい
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ほしは大糜にやどり、月は夾鐘にあた、清原の大宮にして、昇りて天位にきたまひき。道は軒后にぎ、徳は周王にえたまへり。乾符をりて六合をべ、天統を得て八荒をねたまひき。
老婆や新一が思いだして覗いてみると敷きっぱなしにしてある夜具の中にくるまっていたり、時とすると夜具の上に腹這いになって何か独言を云っていることもあった。
狐の手帳 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
八「はせな、おら此処ほけへおいさすゝみざの脇差わしざしざのはぞうしさな」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
机の上に昨日きのふ持つて帰つた学校のつヽみが黒い布呂敷の儘で解きもせずにつてる。其れを見ると、力石様りきいしさんのお濱さん処へ遊びに行く約束だつた事を思出した。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
また庭内にある蒙古の家屋、支那語で「ハオ」と云ふものを見せて説明せられた。それは蒙古の某王から公所へ寄贈されたのであるから貴人の家屋の代表的なものであらう。