“動”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うご49.4%
やや13.0%
うごか8.5%
やゝ5.7%
ゆる5.1%
どう4.0%
いご2.2%
ゆす1.6%
1.6%
ゆら1.4%
うごき1.2%
とよ0.6%
いの0.6%
0.6%
0.4%
うごく0.4%
はたらか0.2%
ゆるぎ0.2%
ヤヽ0.2%
あゆ0.2%
いぶ0.2%
うが0.2%
うごかさ0.2%
じろ0.2%
そそ0.2%
そよ0.2%
とも0.2%
どつ0.2%
どよ0.2%
みじろ0.2%
ややと0.2%
ややも0.2%
ゆらめ0.2%
アクシヨン0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
るとぞつとする。こけのある鉛色なまりいろ生物いきもののやうに、まへにそれがうごいてゐる。あゝつてしまひたい。此手このてさはつたところいまはしい。
しかるに、一人の僧(山臥云々)ありて、ややもすれば仏法に怨をなしつつ、結局害心をさしはさんで、聖人を時々うかがひたてまつる。
加波山 (新字新仮名) / 服部之総(著)
狭い堀割へと渦巻くように差込んで来る上汐あげしおの流れに乗じて、或時は道の砂をも吹上げはせぬかと思うほどつよく欄干の簾をうごかし始める。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
是は素人狂言の常で、実は本職の役者の間にもやゝもすれば免れぬ事だが、都合好く運んで来た茶番の準備が役割の段に至つて頓挫した。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
業政は在五中将業平なりひらすえであり、智謀すぐれた人物で、七年このかた武田氏に攻められながら、好防善戦かたく守ってゆるがなかった。
一人ならじ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
鍔ぜり合いは、どう極致きょくちせい……こうなると、思いきり敵に押しをくれて、刀を返しざま、身を低めて右胴を斬りかえすか。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
らにこんで爺樣ぢさまでえ借金しやくきんけねえでんだからそれせえなけりやかねえでもへんだよ、そんだがそれでばかりいごれねえな
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
『そんなら、君、あの瀬川丑松といふ男に何処どこか穢多らしい特色が有るかい。先づ、其からして聞かう。』と銀之助は肩をゆすつた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
母親の感化から、これももすると自分に一種の軽侮けいぶを持っている妹に、半衿はんえりや下駄や、色々の物を買って行って、お辞儀されるのをほこりとした。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
竪子じゅし、王臣等を召し玉帚たまばはきを賜い肆宴しえんせしむ、その時大伴宿弥家持おおとものすくねやかもちが詠んだは「初春の初子はつねのけふの玉帚、手に取るからにゆらぐ玉の緒」
天は汝等の心のうごき最初はじめ傾向かたむきを與ふれども、凡てに於て然るにあらず、また假りに然りと見做すも汝等には善惡を知るの光と 七三—七五
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
「死ねやも」は、「雷神なるかみの少しとよみてさしくもり雨も降れやも」(巻十一・二五一三)と同じである。併しこの訓には異説もある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
防空壕ここやったら、あんた、誰に気兼遠慮もいらんし、夜空襲がはいっても、身体いのかす世話はいらんし、燈火管制もいらんし、ほんま気楽で宜しあっせ」
発車の笛、寒きゆふべの潮風に響きて、汽車は「ガイ」と一とりして進行を始めぬ、駅長は鞠躬如きくきゆうぢよとして窓外に平身低頭せり、れど車中の客は元より一瞥いちべつだも与へず
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
が、根柢によこたわってるのが懐疑だから、やともするとヒューマニチーはグラグラして、命の綱と頼むには手頼甲斐たよりがいがなかった。
二葉亭追録 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
その色かれずしていけるが如く、堅硬かたきことは石なり。潜確類書せんかくるゐしよ本草ほんざう三才図会づゑ等にいへる石蟹いしかに泥沙でいしやともに化して石になりたるなるべし。盆養ぼんやうする石菖せきしやうもとにおくに水中にうごくが如し。
下品げひんの縮の事は姑舎しばらくおいろんぜず。中品ちゆうひん以上に用ふるをうむにはうむところをさだめおき、たいを正しくなし呼吸こきふにつれてはたらかせて為作わざをなす。
畜生、貧乏ゆるぎをしやあがるあごの下へ、体を入れて透間がねえようにくッついて立つが早いか、ぽんと乗りの、しゃんしゃんさ。素人にゃあ出来やせん。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ヤヽもすれば情緒の流行を妨げることがある為で、事実この階梯は、必しも、此場合に欠くべからざるものではない。
和歌批判の範疇 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ほのかにあゆよひ
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
などと、猫撫聲ねこなでごゑで、仰向あふむけにした小兒こども括頤くゝりあごへ、いぶりをくれて搖上ゆりあげながら、湯船ゆぶねまへへ、トこしいたていに、べつたりとしやがんだものなり。
銭湯 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ときはもうつぼみはどうしてものいふこといてうがかないので、あついさうして乾燥かんさうはげしいがそれをにくんでこは下葉したばをがさ/\にらした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
その㒵色かほいろはつねならねど病人とも見えず、いざとて手をとり引起ひきおこさんとするに手をのばさず、かゝえおこさんとすれどもおきず、なほちからのかぎりおこさんとすれどもおもき事大石の如くにてうごかさ
と磨いていで礪ぎ出した純粋きつすゐ江戸ッ子粘り気無し、ぴんで無ければ六と出る、忿怒いかりの裏の温和やさしさも飽まで強き源太が言葉に、身じろぎさへせで聞き居し十兵衞、何も云はず畳に食ひつき、親方
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
しかしユダへ行った人は、革命的精神をそそられるだろう。そうして世間から迫害されるだろう。一生平和は得られないだろう
銀三十枚 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ざんげをはじめたそうですが、聴聞僧は、清浄の眉をそよともそよがすことなく、窓のそとの噴水を見ていて、ヴェルレエヌの泣きわめきつつ語りつづけるめんめんの犯罪史の、一瞬の切れ目に
虚構の春 (新字新仮名) / 太宰治(著)
彼の病はいまだ快からぬにや、薄仮粧うすげしやうしたる顔色も散りたるはなびらのやうに衰へて、足のはこびたゆげに、ともすればかしらるるを、思出おもひいだしては努めて梢をながむるなりけり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
脊負せおほて渡り來りて河原にどつさりおろし女に向ひ今も道々いふ通り今夜の中女郎に賣こかす程に此己を兄樣あにさまとぬかしを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
一時にどよみはじめる群集の呼び聲
太陽の子 (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
毛のみじろげはわがこころ
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
心に物を思えばか、怏々おうおうたる顔の色、ややともすれば太息といきを吐いている折しも、表の格子戸こうしどをガラリト開けて、案内もせず這入はいッて来て、へだての障子の彼方あなたからヌット顔を差出して
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
枕山が作に「自古佳期動相失。天時人事足長吁。独有旧交尋旧約。年年此夕不負余。観月之伴有時闕。観月之遊無歳無。」〔いにしえリ佳期ややもスレバ相失ヒ/天時人事長吁スルニ足ル/独リ旧交ノ旧約ヲ尋ヌル有リテ/年年此夕余ヲあざむカズ/観月ノ伴時トシテクコト有ルモ/観月ノ遊歳トシテ無キコト無シ〕云々と言ってある。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
深沈なる馭者の魂も、このときおどるばかりにゆらめきぬ。渠は驚くよりむしろ呆れたり。呆るるよりむしろおののきたるなり。渠は色を変えて、この美しき魔性ましょうのものをめたりけり。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
楽とアクシヨンとは、到底整合を求むべきものにあらず。いて之を求むれば、劇を変じて舞蹈となすべきのみ。我劇は往々にして、此弊に陥れり。
劇詩の前途如何 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)