“判切”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はっきり60.0%
はっき40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その人の様子といい言葉遣ことばづかいといい歩きつきといい、何から何まで判切はっきり見えたには見えたが、田口に対する返事は一口も出て来なかった。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼は女がなぜ淡泊たんぱくに自分の欲しいというものの名を判切はっきり云ってくれないかをうらんだ。彼は何とはなしにそれが知りたかったのである。すると
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
容貌ようぼうもとより服装なりから歩きつきに至るまでことごとく記憶の鏡に判切はっきりと映った。それでいて二人とも遠くの国にいるような心持がした。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「ええ、ほかの事ならですが、それだけは御免ごめんです」と自分は判切はっきり云い切った。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)