“初穂”のいろいろな読み方と例文
旧字:初穗
読み方割合
はつほ88.9%
はつ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
……甲斐へ凱旋がいせんして間もなく、東堂舎人助は娘の初穂はつほと栃木大助との婚約の披露をした。これは真冬の雷のように人々をおどろかした。
一人ならじ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
と隠居は財布のヒモをほどいて、定めのお初穂はつほ百二十文もん敬々うやうやしく差上げて立ち帰りました。ところが待てど暮らせど失せ物は現れません。
それを、欄干てすりからのぞきますとね、漬物おけ、炭俵と並んで、小さな堂があって、子供が四五人——うまの日でした。お稲荷講、万年講、お稲荷さんのお初穂はつ
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そして、収穫時が来ると、お初穂はつをどれも一箇ひとつずつ、妙法様と御先祖にお供えした後は、皆売り出すのだから、今からの手入れは決してゆるがせにはできない。
禰宜様宮田 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)