“出語”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
でがたり60.0%
でがた40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのまま長唄ながうたにしての独吟あり廻つて河庄茶屋場かわしょうちゃやばとなる二幕目ふたまくめ竹本連中たけもとれんじゅう出語でがたりにてわれら聞馴れし炬燵こたつ引返ひきかえして天満橋太兵衛殺てんまばしたへえごろしとなる。
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
不可いけない、不可い、なお目立つ。貴女、失礼ですが、裾を端折はしょって、そう、不可いかんな。長襦袢ながじゅばん突丈ついたけじゃ、やっぱり清元の出語でがたりがありそうだ。」
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
芝居で長唄ながうた常磐津ときわずなどの連中が舞台方に並んでいはゆる出語でがたりなる者をる事があるが、それは能の囃方や地謡の舞台に並んで居るのと同じ趣である。
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
「どうせお旦那だんなはおれなさいましたよ。どうしても清元きよもと出語でがたりでね、役者がこちとらと違って、両方とも好う御座いまさア」と市助も跣足はだしで夕立後の道悪みちわるを歩いて行った。
悪因縁の怨 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)