“出放”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
だしはな33.3%
だしばな33.3%
ではな33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あさっから晩まで人形いじくりをし通されてたまるもんか、ほかにも障るんです、五人六人と雑魚寝ざこねをする二階にあんなもの出放だしはなしにしておかれちゃあ邪魔にもなるね。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ガラス戸の箱へいれた大きな人形だの、袋入りの琴だの、写真挟みだの、何だのだの体裁よくならべてあって、留守のうち整然きちんと片附いているけれど、帰って来ると、書物を出放だしばなしにしたり
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
寿真は河野をれて岩屋を出た。そして二人で山をくだって往った。一里あまり往って、深林を出放ではなれると渓川たにがわが来た。左右には高い山が天空を支えてそびえていた。渓には夏の夕陽があった。
神仙河野久 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)