“凸凹”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
でこぼこ82.3%
たかひく5.1%
とつあふ5.1%
とつおう3.8%
たかびく1.3%
でいり1.3%
むら1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
箱の前には小さな塗膳があって其上に茶椀小皿などが三ツ四ツ伏せて有る其横にくすぼった凉炉しちりんが有って凸凹でこぼこした湯鑵やかんがかけてある。
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
白い小山をねらした雪田が三稜角形に、へららされたようになって、五、六町もつづいている、自分が従来見た雪田というのは、多少の凸凹たかひくがあるにしても
奥常念岳の絶巓に立つ記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
それがこの寂寞の境の単調な時間の推移を示す天然の漏刻ろうこくかとあやまたれる。とこにはひどい凸凹とつあふがある。己は闇の中を辿つて行くうちに足を挫きさうになつた。
復讐 (新字旧仮名) / アンリ・ド・レニエ(著)
蓮池の手前から横に切れる裏路もあるが、この方は凸凹とつおうが多くて、れない宗助には近くても不便だろうと云うので、宜道はわざわざ広い方を案内したのである。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
靴足袋くつたびまで新らしくしている男が、ひとの着古した外套を貰いたがるのは少し矛盾であった。少くとも、その人の生活によこたわる、不規則な物質的の凸凹たかびく証拠しょうこ立てていた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
青田の高低たかひくふもと凸凹でいりに従うて、やわらかにのんどりした、この一巻ひとまきの布は、朝霞には白地の手拭てぬぐい、夕焼にはあかねの襟、たすきになり帯になり、はてすすきもすそになって、今もある通り、村はずれの谷戸口やとぐち
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あの十畳の広間は、表徳当月の二十八日までに天井を凸凹むらなしに遣ってくれ、へえ、宜しい心得たというので遣ったが、あのくらいな若旦那は沢山たんとない、男がくって厭味が無くって