“処々”のいろいろな読み方と例文
旧字:處々
読み方割合
ところどころ67.1%
しょしょ16.5%
ところ/″\8.2%
しよ/\4.7%
ところ/\1.2%
おりおり1.2%
ところところ1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何万年のながい間には処々ところどころ水面すいめんから顔を出したりまた引っんだり、火山灰や粘土が上につもったりまたそれがけずられたりしていたのです。
イギリス海岸 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
謡曲のうちでも比較的芝居がかりに出来ているはち安宅あたか等ですら、処々しょしょ三四行乃至ないし十四行ずつ要領の得悪えにくい文句が挿まっていて
謡曲黒白談 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
まだ、朝早あさまだき、天守てんしゆうへからをかけてかたちくもむらがつて、処々ところ/″\物凄ものすさまじくうづまいて、あられほとばしつてさうなのは、かぜうごかすのではない。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
自然主義をはきちがへて、魂を失つた人間の多いのを私は処々しよ/\に見る。しかし、これは自然主義の罪ではない。又その責任でもない。
墓の上に墓 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
幼い頃見た写真がすぐ思出おもひだされた。けれど想像とはまるで違つてゐた。野梅やばいの若木が二三ぼん処々ところ/\に立つてるばかり、に樹木とてはないので、なんだか墓のやうな気がしなかつた。
父の墓 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
えてものの正体はなんだか知らぬが、処々おりおりういふ悪戯いたずらをすると、猟夫の話。
雨夜の怪談 (新字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
天柱くだけ地維ちいかくるかと思はるる笑ひ声のどよめき、中之町なかのてうの通りはにわかに方角の替りしやうに思はれて、角町すみてう京町きようまち処々ところところのはね橋より、さつさ押せ押せと猪牙ちよきがかつた言葉に人波を分くる群もあり
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)