“其辺”のいろいろな読み方と例文
旧字:其邊
読み方割合
そこら38.7%
そのへん32.3%
そこいら16.1%
そのあたり6.5%
あたり3.2%
そのほと3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
戦争以来日本にも其辺そこらぢゆうに成金が殖えたが、万事が吾がくによりもずつと大袈裟な米国では、その殖え方が一段とづば抜けてゐる。
やが脊戸せどおもところひだり馬小屋うまごやた、こと/\といふ物音ものおと羽目はめるのであらう、もう其辺そのへんから薄暗うすぐらくなつてる。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
『ハ、其辺そこいらまで御同伴ごいつしよ。』と馴々敷なれなれしく言ひ乍ら、はにかむ色もなく男と並んで、『マアわたしの方が這麽こんなに小い!』
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
身は戸の口にたちまゝなるもまなこ室中しつじゅう馳廻はせまわれり、今まで絵入の雑誌などにて人殺ひとごろしの場所を写したる図などは見し事ありいずれにも其辺そのあたり取散とりちらしたる景色見えしに
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
新聞売子はドアをあけて、勢よく診察室に入つて来た。そして毎日の事なので、其辺あたりに気もけないで、ずつと卓子テーブルの前までやつて来た。
人またこれらをもりてゆるさず、ふんに土をかけたるを見れば其辺そのほとりの矢頃やころよき処へ、人の入るべき程にわんをふせたるやうなるものを雪にて作り、うしろに入り口をつけ内はほらになし