“全身”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぜんしん78.4%
みうち8.1%
からだじゅう5.4%
からだ2.7%
ごたい2.7%
まるで2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そんな素直すなおかんがえもこころのどこかにささやかないでもなかったのですが、ぎの瞬間しゅんかんにはれいけぎらいがわたくし全身ぜんしんつつんでしまうのでした。
冷遇ふりながら産を破らせ家をも失わしめたかと思うと、吉里は空恐ろしくなッて、全身みうちの血が冷え渡ッたようで、しかも動悸どうきのみ高くしている。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
しなやかではあるがあらい手で私の全身からだじゅうさすっている。その快い触覚が疲労と苦痛とで麻痺している私の肉体からだいたわってくれる。私の意識は次第次第に恢復するように思われた。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
枝に巻きつけて全身からだの重みを支えるばかりか時にはその尾を振り廻して行手をさえぎる雑木を
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ナメラというのは小さい鰒で、全身ごたいが真黒でヌラッとした見るからに気味きびの悪い恰好をしておりますが大抵の鰒好ふくくいが『鰒は洗いよう一つで中毒あたらん。しかしナメラだけはそう行かん』
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
私は全身まるで耳でした。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)