“全幅”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぜんぷく83.3%
いつぱい16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
……こゝではまちも、もりも、ほとんど一浦ひとうらのなぎさのばんにもるがごとく、全幅ぜんぷく展望てんばう自由じいうだから、も、ながれも、かぜみちも、とり行方ゆくへれるのである。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
これが私の小学時代全幅ぜんぷくを語る。その頃は尋常科が四年、高等科が四年だった。私は八年間を優等の模範生で通したので、卒業の折、郡長さんから賞状を戴いた。
凡人伝 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
全幅いつぱいの薬種屋式の硝子戸棚には曇つた山葵わさび色の紙が張つてあつて、其中ほどの柱に阿蘭陀渡の古い掛時計が、まだ正確に、その扉の絵の、眼の青い、そして胸の白い女の横顔のうへに
水郷柳河 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)