“候”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そうろう38.9%
そろ14.4%
そうら11.8%
さふらふ10.4%
さふら5.6%
うかが3.7%
そうろ3.4%
こう2.8%
ぞろ1.1%
うかゞ0.8%
ころ0.6%
ぞうろう0.6%
0.3%
うかがう0.3%
うかご0.3%
さうら0.3%
さふ0.3%
さふらひ0.3%
さふろふ0.3%
さぶら0.3%
さむろ0.3%
さもら0.3%
ざふらふ0.3%
しるし0.3%
そう0.3%
そうらい0.3%
そうらえ0.3%
そろそろ0.3%
0.3%
サフロ0.3%
ソウ0.3%
ソウラ0.3%
ソウロウ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昔は戦略のためにいらざる娘を内室にいたしそうらいしが、今もなお商略のために、娘を売買することを見そうろうまことに罪になることにそうろう
空中征服 (新字新仮名) / 賀川豊彦(著)
娘売らぬ親を馬鹿ばかだとは申しがたそろへども馬鹿ばか見たやうなものだとは申得まうしえられそろ婿むこを買ふ者あり娘を売る者あり上下じやうげ面白き成行なりゆきそろ
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
昔は戦略のためにいらざる娘を内室にいたしそうらいしが、今もなお商略のために、娘を売買することを見そうろうまことに罪になることにそうろう
空中征服 (新字新仮名) / 賀川豊彦(著)
御免蒙ごめんかうむらう。昨日まで親友でさふらふの何のと云つて居ながら、詰らない愚にも付かぬ瑣小事させうじで直ぐ絶交騒ぎだ。成程、僕は我儘だつたよ。
茗荷畠 (新字旧仮名) / 真山青果(著)
二十七日の十時に船はポオト・サイド港にり申しさふらひき。暑気にはかに加はり、薄き単衣ひとへとなりて甲板かふばんさふらへど堪へ難くもさふらふかな。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
お作は妙におどついて、にわかに台所から消し炭を持って来て、星のような炭団たどんの火を拾いあげては、折々新吉の顔色をうかがっていた。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「誰やらん見知らぬ武士もののふが、ただ一人従者ずさをもつれず、この家に申すことあるとて来ておじゃる。いかに呼び入れそうろうか」
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)
『市当局の配慮により、我が市は今や、樹木の鬱蒼うっそう繁茂はんもせる公園によって飾られ、炎暑のこうにも清涼の気を満喫しるに至れり。』
夜着よぎ引きかぶればあり/\と浮ぶおたつの姿、首さしいだしてをひらけば花漬、とずればおもかげ、これはどうじゃとあきれてまたぞろ眼をあけば花漬
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
その漸く近づくをうかゞへば、靜かにうごかすものは一人の老翁なり。艣の一たび水を打つごとに、波は薔薇花紅ばらいろべにを染め出せり。舟のへさきに一人のうづくまれるあり。その形女子をみなごに似たり。
「ああ、あそこへ家が建つのだな。だんだん暖かくなるのだから、普請にはいいころだな」
乱世 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「さんぞうろういずれもの旦那衆にさように勧進かんじんを申し上げて御用をつとめまいらせ候、今法界坊とは、やつがれのことに御座あり候」
大菩薩峠:36 新月の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
今朝の嵐は、嵐ではげによの。大堰オホヰ川の川の瀬の音ぢやげによなう。(閑吟集)
「さうや さかいに」 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
班固はんこの『白虎通びゃっこつう』にいわく猴はこうなり、人の食を設け機を伏するを見れば高きにって四望す、うかがうに善きものなり、猴好んで面をぬぐうてもくするごとき故に沐猴という。
唐の陳蔵器ちんぞうき説に風狸邕州ようしゅう以南に生じ、兎に似て短く、高樹上に棲息し、風をうかごうて吹かれて他樹に至りその果を食う。その尿乳のごとく甚だ得がたし、諸風を治すと。
この身は雲井の鳥の羽がひ自由なる書生の境界けうがいに今しばしは遊ばるる心なりしを、先きの日故郷ふるさとよりの便りにいはく、大旦那さまことその後の容躰ようだいさしたる事は御座なくさうらへ共
ゆく雲 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
鎌倉殺到さつたうはほぼ近日にさふらはん
やぶから棒にさふらへども、いつぞや御話しいたし候ひし小生あの夜の実験以来、驚きと喜びとの余勢、一種のインスピレーションやうのもの存続いたしさふらひて、躰にも多少の影響なきを得ず候ひき。
予が見神の実験 (新字旧仮名) / 綱島梁川(著)
(前略)余はふとした機会で思はしき手頃の土地見当りしゆゑ、今冬より満四ヶ年の契約にて借受け、試み旁々かた/″\事業着手のことにいたさふろふ
新らしき祖先 (新字旧仮名) / 相馬泰三(著)
なお暁に間のある俊雄はうるさいと家をけ出し当分冬吉のもとへ御免さぶらえ会社へも欠勤がちなり
かくれんぼ (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
こよい、相伝そうでんあるじ忠盛どののお身に、不慮ふりょあらんやの取りざたをうけたまわり、かくはさむろうてまかりおりまする。いのちをかけて推参の者。出よとて、めったにここは動く者でございません
ここに父答へて曰はく、「こは大君にますなり。かしこし、が子仕へまつれ」といひて、その家を嚴飾かざりて、さもらひ待ちしかば、明日あすのひ入りましき。
北の方初めの程は兎角のおんいらへもなく打沈みておはせしが、度々の御尋ねにやうやく面を上げ給而たまいて、さんざふらふわらはが父祖の家は逆臣がために亡ぼされ、唯一人の兄さへ行衛も不知しらずなり侍りしに
我は共に坐すること二時間ばかりなりしに、舟人は急に我を呼びて歸途に就かんことを促せり。こは颶風ぐふうしるしありて、岸區リドとヱネチアとの間なる波は、最早小舟を危うするに足るが故なりと云へり。
つるそうらへ/\」と、各地に呼び売りする行商人となっておりましたから、その呼び声を取ってツルメソと言われたのです。
留むれば手前の働き皆脱けそうらいて、人に斬られ可申もうすべく候。敵に心を置けぱ敵に心をとられ、我身に心を置けば我身に心をとられ候——これ皆心の留まりて手前の脱け申により可申候
鍵屋の辻 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
これあ何だ、ええと、たとえ墜落即死致しそうらえども、ゆめ御社を恨むようさらさら御座なく候。後日のためよってくだんのごとし、か——ははあ、ここへ署名するんだな。
踊る地平線:04 虹を渡る日 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
一 奥のみ山の大鹿はことすはじめておどりできそろそろ
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
推するに榛軒は貞白のしん定まるをつて金を授けたのであらう。自ら「嚢物常無半文儲」を歎じつゝも、友を救ふがためには、三十金を投じて惜む色がなかつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
言ふまでもなく、「サフロ」から来た「そよ」「ソウよ」であること疑ひもないのだが、小唄・狂言には、大抵の場合、「よ」「うよ」「うよの」と言ふ風に、誰も解釈して来たらしい。
「さうや さかいに」 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
言ふまでもなく、「サフロ」から来た「そよ」「ソウよ」であること疑ひもないのだが、小唄・狂言には、大抵の場合、「よ」「うよ」「うよの」と言ふ風に、誰も解釈して来たらしい。
「さうや さかいに」 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
観音堂ニテ綱女ツナジヨノ顔ヲ見オサメ申シ候ノコトモ、今ナオマザマザシク覚エソウラエド、コノタビコソハ、阿波ニテステベキ一命、ソモジニハ、スベテヲ忘レクルルコソ、何ヨリモヨキ餞別センベツニコソ……。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
例年当寺ニテ執行シュギョウ阿波アワ丈六寺代印可ノ儀ナラビニ遍路人ヘンロニン便乗ノ扱イ等ニワカ阿州家アシュウケヨリ御差止オサシト有之候コレアリソウロウモッテ中止イタシソウロウナオ秋船アキブネノ遍路ハ其折ソノオリ再告申サイコクモウスベキコト
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)