“修羅場”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゅらば60.0%
しゅらじょう33.3%
ひらば3.3%
しゆらば3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やがて、あけの鐘の鐘つき男によって発見されたこの一場の修羅場しゅらばのあとが、一山いちざんの騒ぎとなったことは申すまでもありません。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
しかしわが生れたる東京の市街は既に詩をよろこぶ遊民の散歩場さんぽじょうではなくて行く処としてこれ戦乱後新興の時代の修羅場しゅらじょうたらざるはない。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
おのずからジーンとさしぐまれてくるものがあった。修羅場ひらばの真似をして石の狐の片耳落としたあの少年の日ののどけさが、ゆくりなくもいまここにうれしく蘇ってきたのだった。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
さては往来ゆききいとまなき目も皆ひかれて、この節季の修羅場しゆらばひとり天下てんかくらへるは、何者の暢気のんきか、自棄やけか、豪傑か、さとりか、酔生児のんだくれか、とあやしき姿を見てすぐる有れば、おもてを識らんとうかがふ有り
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)