“亡母”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はは46.2%
はゝ15.4%
なきはは15.4%
おつか7.7%
おつかさん7.7%
なきはゝ7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
茶碗の酒をいで、仏壇の亡母ははへ最期を告げている一学であった。それを覗くと、木村丈八も、はっと、平常ふだんの自分に帰った。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私の意気地いくぢないことを叱る様な亡母はゝの声が聞えるぢやありませんか、あゝいつそ死んだならば、斯様こんな不愉快な苦境から脱れることが出来ようなどと
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
市郎もの土地に生れたので、小児こどもの時から山𤢖やまわろの話を聞いていた。「そんなに悪戯いたずらをすると、山𤢖にってしまいますよ。」と、亡母なきははからおどされたことも有った。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
亡母おつかさん其儘そのまゝらつしやるんですもの——此の洋琴オルガンはゼームスさんが亡母さんの為めに寄附なされたのですから、貴嬢が之をお弾きなされば
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
左様さやう、余程意思の強い女性ひとらしいです——何でも亡母おつかさんが偉かつたと云ふことだから」と篠田は言ふ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
らすべしとのたまひしかど元來もとよりおとせしは粗忽そこつなりかれしも道理どうり破損そこねしとてうらみもあらずましてやかはりをとののぞみもなしれは亡母なきはゝ紀念かたみのなれば他人ひとたてまつるべきものならずとてひろあつめてふところにせしを
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)