“亡妻”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なきつま50.0%
ぼうさい20.0%
かかあ10.0%
かゝあ10.0%
しんだもの10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
というのは、八十助の恋女房の露子が、この春かりそめの患いからポツンと死んでしまったため、彼は亡妻なきつまを争った敵手のことなんかいよいよ忘れてしまったのである。
火葬国風景 (新字新仮名) / 海野十三(著)
柳之助りゅうのすけ亡妻ぼうさいの墓に雨がしょぼ/\降って居たと葉山はやまに語るくだりを読むと、青山あおやま墓地ぼちにある春日かすが燈籠とうろうの立った紅葉山人こうようさんじんの墓が、と眼の前にあらわれた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
「お願いだ、親分。あの娘には、何にも知らせたくはありません。私の居ないのを不思議に思ったら、亡妻かかあ菩提ぼだいを弔うため、西国巡礼に出た——とそう言っておいて下さい」
「お願ひだ、親分。あの娘には、何にも知らせたくはありません。私の居ないのを不思議に思つたら、亡妻かゝあ菩提ぼだいとむらふため、西國巡禮に出た——とさう言つて置いて下さい」
今の身分になれたのは、誰の為めだと云ふんだネ、——それを梅子のことと云へば何んでも擁護かばひだてして、亡妻しんだものの乳母迄引き取つて
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)