“互違”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たがいちがい66.7%
たがいちが22.2%
たがひちが11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
けれども敬太郎の前に暖められた白い皿が現われる頃から、また少し調子づいたと見えて、二人の声が互違たがいちがいに敬太郎の耳にった。——
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
互違たがいちがいに動かして、巨大な鋏をいからせ、鋭い毒針の尻尾を醜くげて、隙もあらば一飛びに襲いかかろうと身構えながら、ゴソゴソと這い寄る、真黒な怪物を、幻想した。
妖虫 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
わか駅員えきゐん二人ふたり真黒まつくろかたちで、店前みせさきつたのが、かくれする湯気ゆげなぶるやうに、湯気ゆげがまた調戯からかふやうに、二人ふたり互違たがひちがひに、覗込のぞきこむだり、むねひらいたり、かほそむけたり、あご突出つきだしたりすると
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)