“二重三重”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふたえみえ75.0%
ふたへみへ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
九十九折つづらおりの薄暗い迷路の中で、道に迷って泣き出しそうになっていた折も折、隙見も叶わぬ立木の壁の、つい二重三重ふたえみえ向側で、恐ろしい事件が起ったのだ。
地獄風景 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
長造が、新聞紙をバリバリあける手許てもとに、一座のひとみあつまった。二重三重ふたえみえの包み紙の下から、やっと引出されたのは、ゴムと金具かなぐとで出来たおめんのようなものだった。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
二重三重ふたへみへに群つた奉教人衆の間から、「まるちり」(殉教)ぢや、「まるちり」ぢやと云ふ声が、波のやうに起つたのは、丁度この時の事でござる。
奉教人の死 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)