“事實”のいろいろな読み方と例文
新字:事実
読み方割合
じじつ65.6%
じゝつ9.4%
じゞつ9.4%
こと3.1%
ことがら3.1%
まこと3.1%
まつたく3.1%
ファクト3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
記録きろくつゝしまなければらない。——のあたりで、白刃しらは往來わうらいするをたは事實じじつである。……けれども、かたきたゞ宵闇よひやみくらさであつた。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
事實じゝつ此世このよひとかもれないが、ぼくにはあり/\とえる、菅笠すげがさかぶつた老爺らうやのボズさんが細雨さいううちたつる。
都の友へ、B生より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
ぬすんだナ!』と王樣わうさま陪審官ばいしんくわんかへりみながらさけばれました、陪審官ばいしんくわんえず事實じゞつ備忘録びばうろくつくつてゐました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
私は、彼女が大層暖かな晴れた午後などに下りて來て、テムプル先生に附き添はれてお庭に出るやうな事が、一二度あつたといふ事實ことからして、この考へを確信してゐた。
砂利じやりに摺付しばらく泣伏なきふし居たりける越前守殿いなこれには何か深き仔細ありと見て取られ押返おしかへして如何に久八其方事御所刑しおきの儀は願はずとものがるゝ事に非ずさりながら公儀こうぎに於ては事實ことがら分明ぶんみやうならざる上は假にも御所刑しおきには爲給はず其方唯今申たるには千太郎を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ひき交換とりかへたとは事實まことか? ならば何故なぜこゑまでも交換とりかへなんだぞ? あのこゑがあればこそ、いだきあうたかひなかひな引離ひきはなし、朝彦あさびこさま歌聲うたごゑで、可愛いとしいおまへ追立おひたてをる。
イヤ事實まつたくだよ。それも君、全然まるつきり彼女かれは平氣なんだから驚くぢやないか。幾ら士族の家だつたからつて、ああまで專制政治を振り𢌞されちや叶はん。
一家 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
事實ファクトに對するまったく新しい、意想外な、そして何よりもまず、まるっきり夢想も及ばぬような見方でもって、現在に立ち返って來たことである。