“亀縮”の読み方と例文
読み方割合
かじか100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
晩秋の夕の露気に亀縮かじかんだ山の祖神おやのかみの老翁は、せめてこのかがり火に近寄ってあたりたかったが、それは許されないことである。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「うむ、馬を小舎こやに繋いで置いたから、急いで牡蠣を一ますやつてくれ。」フランクリンはかう言つて、亀縮かじかむだ掌面てのひらおとがひを撫でまはした。
手が亀縮かじかんでいるので、鼻緒を立てるのに暇がかかって、半七はようように下駄を突っかけて、泥だらけの手を雪で揉んでいるころへ、このあいだの按摩が馴れた足取りですたすた歩いて来た。
半七捕物帳:09 春の雪解 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)