“乳首”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちくび43.8%
ちちくび18.8%
ちゝくび18.8%
たたら6.3%
ちッくび6.3%
ちヽくび6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
飢饉ききんのときに、ちちの出なくなったおかあさんの乳首ちくびを、くわえたまま死んだ子もいるし、ぎっしりつまった三等車とうしゃの人いきれの中で、のどがつまって死んだ子もいる。
この雌牛は足が弱かったし、首が短すぎたし、つのが長すぎた。肺臓はいぞうが小さくって、乳首ちちくびの形が悪かった。どうしてこれではたんと乳は出まい。
わたし乳首ちゝくび苦艾にがよもぎまぶって鳩小舍はとごや壁際かべぎは日向ひなたぼっこりをして……殿樣とのさま貴下こなたはマンチュアにござらしゃりました……いや、まだ/\きゃしませぬ。
腐孩子くされにが! 乳首たたら食いちぎるに」
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
うぬ、その、胸を開けて、出来立ての乳首ちッくびを見せろ、という難題だって、往生しねえじゃならねえわ。
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
また電気灯をともすと、白つぽくなつた壁際かべぎはの二段の吊棚が目の前へ現はれて来るのです。私は洋杯こつぷの中にはひつた三郎の使ひ残した護謨ごむ乳首ちヽくびづ目が附きます。
遺書 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)