“中腹”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちゅうふく35.0%
ちうふく20.0%
ちゅうっぱら20.0%
ちゆうふく10.0%
ちゆうつぱら10.0%
なかば5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それでその池の端から出て例のごとく羊を駆ってだんだん山に登ってある山の中腹ちゅうふくに参りまして遙か向うの方を見渡しますと大きな川がある。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
このほこらいたゞく、鬱樹うつじゆこずゑさがりに、瀧窟たきむろこみちとほつて、断崖きりぎし中腹ちうふく石溜いしだまりのいはほわづかひらけ、たゞちに、くろがね階子はしごかゝ
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
頭の悪い上に了簡りょうけんの狭いことをくどくど云った。親爺の応対ははじめは冗談かと思うほどに、理不尽りふじん極まるものであった。私も中腹ちゅうっぱらになった。
安い頭 (新字新仮名) / 小山清(著)
享和年間きようわねんかん鳥海噴火ちようかいふんか享保年間きようほねんかん岩手噴火いはてふんかとにおいては、鎔岩ようがん流出りゆうしゆつせしめたけれども、それもきはめて少量しようりようであつて、やま中腹ちゆうふくまでもたつしないくらゐであつた。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
おかみさんは自分のうちに惡名をつけられたやうに思つてゐるらしく、中腹ちゆうつぱらな口のきゝ方だ。
大阪の宿 (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)
斯程かほどしまだから、なに食物しよくもつこともあるまいと四方よも見渡みわたすと、はたして二三ちやうへだゝつた小高こだかをか中腹なかばに、一帶いつたい椰子やし、バナヽのはやしがあつて、甘美うるはしき果實くわじつえだ垂折しをれんばかりに成熟せいじゆくしてる。