“両箇”のいろいろな読み方と例文
旧字:兩箇
読み方割合
ふたり60.0%
ふたつ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼が注進の模様は、見るべき待人を伴ひ帰れるならんをと、ぐに起ちて表階子おもてはしごあたりに行く時、既におそ両箇ふたりの人影はてすりの上にあらはれたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
こう言って、夜道を緩々ゆるゆると東の方へ立去る両箇ふたりの旅人があるのを以て見れば、外は、やっぱり誂向あつらえむきのいい月夜に相違ない。
大菩薩峠:33 不破の関の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
たとへば両箇ふたつの犬の孤牝こひんづるに相似たり、浅ましきこといふべうもあらねど、さすがに我児のいとほしければ、お夏はこれすらいなむによしなし。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
両箇ふたつ屍骸しがいの前に、兵馬と福松は色を失って立っているが、さて、手のつけようのないことは同じです。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)