“世路”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せいろ76.5%
せろ23.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼が身にめてきた世路せいろの盲人の生き難いすがたから常に考えさせられていたものを、将軍家へ献策して、その結果、ひとつの盲官組織と
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
前年さきのとし江戸にありし時右の事をさき山東翁さんとうをうにかたりしに、をういはく世路せいろなだ総滝そたきよりも危からん、世はあしもとを見てわたるべきにやとてわらへり。
平素その心を失はずば半生世路せろの辛苦は万巻の書を読破するにもまさりて真に深く人生に触れたる雄篇大作をなすもといともなりぬべし。
小説作法 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
そんな熾烈しれつな望みはおろか会わない間の辛さ、世路せろにまよう身のかなしさ、武蔵のつれないこと——なに一つとしていえないのだった。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)