“下男”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
げなん80.4%
しもべ5.9%
しもをとこ3.9%
げだん2.0%
あなた2.0%
しもおとこ2.0%
ジヨンゴス2.0%
ボオイ2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ぞなし居たり感應院が食事しよくじ仕果しはてし頃を計り寶澤も油掃除あぶらさうぢなしはて臺所だいところへ入來り下男げなん倶々とも/″\食事をぞなしぬむねに一物ある寶澤が院主ゐんしゆの方を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
何家どこ下僕しもべだろうか。武家の仲間ちゅうげんのようでもなし、町家の下男しもべともみえない。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
(中略)下女しもをんな(中略)何心なにごころなくあぜづたひにく向うのかた、すすきのかげより思ひがけなく、下男しもをとこ横だきにして池中ちちうへなげ入れける。(中略)
案頭の書 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
このぎにはふねくだらう、どうせいつぱいにはかへれまいから、ゆつくりしてかうと、下男げだんにさうつて、煙草たばこをくゆらしてゐると、いつぱいひとせて
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
僕と君とそれから下男あなたと、そしてこの大小二つの石と、合計しただけの重量が、一層正確に云えばいまこの白鮫号に乗っかっているだけの重量と同じだけの重量が、そうだ
死の快走船 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
市郎は夢のようにの行方を見送っていると、トムの声を聞き付けて、この下男しもおとこも内から出て来た。その話によると、の怪しの老女は北の山奥に棲むおすぎという親子づれの乞食であると云う。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
軍醫や兵隊が去つてゆくと、酒田が下男ジヨンゴスを指※して、澄子の哀れにしぼんだやうな遺骸を敷布で卷いて部屋の隅に置いた。裸足の足がいやに平べつたく大きく見えた。
ボルネオ ダイヤ (旧字旧仮名) / 林芙美子(著)
部屋ごとの花瓶に素枯すがれた花は、このあいだに女中が取り捨ててしまう。二階三階の真鍮しんちゅうの手すりも、この間に下男ボオイが磨くらしい。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)