“上方”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かみがた91.4%
うへ2.3%
カミガタ1.1%
じょうほう1.1%
うえ0.6%
あっち0.6%
うえかた0.6%
かみ0.6%
かみかた0.6%
かみて0.6%
こっち0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
みちばたで声のするように、こうした上方かみがた女郎衆の輸送は、三日にあげず通った。もちろん流れてゆく先は、新開発の江戸表である。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これらの位みな上方うへを視る、かれらまたその力を強く下方したに及ぼすがゆゑに、みな神のかたに引かれしかしてみな引く 一二七—一二九
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
講義中の先生は私もその名をよく心得ているその道の大家で、東京と上方カミガタの芸者の作法や習慣の相違を説き明していらッしゃる。
『梅見の船』巻七まきのしちに挿入したる半次郎が猿寺さるでら住家すみかの図は、土佐派古画の絵巻物に見ると同じき方法を取り屋根を除きて上方じょうほうよりななめに家の内外ないがい間取まどりのさまを示したり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
そして何処どこやらに唐風からふうなところがあります。ずその御門ごもんでございますが、屋根やね両端りょうたん上方うえにしゃくれて、たいそう光沢つやのある、大型おおがた立派りっぱかわらいてあります。
名古屋にゃ上方あっちで友達になった海老団治って奴にたいそうな人情噺の名人があるってしょっちゅう聞かされていたもんで、それからそのおっ師匠しょさんとこへ草鞋をぬいで
寄席 (新字新仮名) / 正岡容(著)
一行が竹敷たかしき浦(今の竹敷港)に碇泊した時の歌が十八首あるその一つで、小判官大蔵忌寸麿おおおくらのいみきまろの作である。「うへかた山」は上方うえかた山で今の城山であろう。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
娘のころ、大阪の住友家に奉公に出ていた母はよく『男の子は上方かみへ奉公にやらな出世しやへん』と口ぐせのようにいっていた。
蕩樂者だうらくものにてはしにもぼうにもかゝらぬ人間なりしに先年上方かみかたへ行と云てうち
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ルバコンテの上方かみてに、めでたく治まるまちをみおろす寺ある山に登らんため、右にあたりて 一〇〇—一〇二
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
お酒だけは、上方こっちがよかった。
寄席 (新字新仮名) / 正岡容(著)