“万事”のいろいろな読み方と例文
旧字:萬事
読み方割合
ばんじ82.6%
よろず8.7%
よろづ4.3%
こと2.2%
よろづのこと2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「そのハルクも、ついでに片づけておきましたよ。万事ばんじ片づいてしまいました。あとは、一意、われわれの計画の実行にとりかかるだけです」
火薬船 (新字新仮名) / 海野十三(著)
家運衰退のもとにも、蒲鉾不持ふもてのわけにも、本人としては何か心当りでもあるかして、生来の担ぎ屋が、女房の失踪後は、万事よろずにつけてまたいっそうの縁起ずくめ。
それが又、それ相応に一々文句が違つてると云ふので、人々は今更の様に事々しく、渠の万事よろづに才が廻つて、器用であつた事を語り合つた。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
旧幕時代の万事ことを知るものが、その身分々々によって肝煎きもいりをした。
一世お鯉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
こゝを以て家居いへゐつくりはさら也、万事よろづのこと雪をふせぐをもつはらとし、ざいつひやしちからつくす事紙筆しひつしるしがたし。農家のうかはことさら夏の初より秋の末までに五こくをもをさむるゆゑ、雪中にいねかる事あり。