“丁字”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちょうじ78.6%
ていじ21.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
行灯あんどん丁字ちょうじが溜まって、ジ、ジと瞬きますが、三人の大の男は瞬きも忘れて、互の顔を、二本の徳利を、うつろな眼で見廻すのです。
「このH通りの突あたりは丁字ちょうじ形の横通りになっていますね。そこ迄に幾つ横町があるでしょう。」泉原は相手を振返っていった。
緑衣の女 (新字新仮名) / 松本泰(著)
淡路街道と丁字ていじ形になる追分から北へ走って、林崎はやしざきのひろい塩田の闇に、潮焼しおやき小屋のかまどのけむりが並木越しに白く眺められた頃である。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これに反していたずらに美人の名に誘われて、目に丁字ていじなしと云うやからが来ると、玄機はごうも仮借せずに、これに侮辱を加えて逐い出してしまう。
魚玄機 (新字新仮名) / 森鴎外(著)