“一缶”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとかん66.7%
ひとくわん33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
けれど、太郎のおじいさんはかえって太郎の勇気をほめ、立派なことをしてくるようにと元気づけ、なお薬を一缶ひとかんくれました。
金の目銀の目 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
石油なども口を封蝋ふうろうかんしてある大きな罎入かめいり一缶ひとかんずつもとめねばならなかった。
亡び行く江戸趣味 (新字新仮名) / 淡島寒月(著)
あゝ言ふ芸術家のひそみにならへば、わたしも亦一缶ひとくわん六十銭の蟹の缶詰めを自慢しなければならぬ。不肖行年六十一、まだ一度も芸術家のやうに莫迦々々しい己惚うぬぼれを起したことはない。
侏儒の言葉 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)