“一端”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いったん47.2%
いつたん13.9%
いっぱし11.1%
はし11.1%
いつぱし5.6%
いっぺん2.8%
かたはし2.8%
はな2.8%
ひとはし2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ただ其折そのおり弟橘姫様おとたちばなひめさま御自身ごじしんくちづからもらされたとおむかしおもばなし——これはせめてその一端いったんなりとここでおつたえしてきたいとぞんじます。
太綱ふとづな一端いつたん前齒まへばくはへてする/\と竿さをのぼりてたゞち龍頭りうづいたる。蒼空あをぞらひとてんあり、飄々へう/\としてかぜかる。これとするにらず。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
お作は柳町まで来て、最中もなかの折を一つ買った。そうしてそれを風呂敷に包んで一端いっぱし何かむくいられたような心持で、元気よくあるき出した。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
所為しわざいやしけれども芸術げいじゆつ極意ごくいもこゝにあるべくぞおもはるゝゆゑに、こゝにしるして初学しよがくの人げいすゝむ一端はししめす。
時々とき/″\婦人ふじん雜誌ざつしの、お料理方れうりかたのぞくと、しかるべき研究けんきうもして、そのみちでは、一端いつぱしまんらしいのの投書とうしよがある。
湯どうふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
大塚信造と言った時のことから話しますが、父は大塚剛蔵ごうぞうと言って御存知でも御座ございますか、東京控訴院の判事としては一寸ちょっと世間でも名の知れた男で、剛蔵の名の示すごとく、剛直一端いっぺんの人物。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
たとへば生木なまき一端かたはし燃え、一端よりはしづくおち風聲を成してにげさるごとく 四〇—四二
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
……といって閨房けいぼうあかりらしい艶媚なまめかしさも、ほのめいていない……夢のように淡い、処女のように人なつかしげな、桃色のマン丸い光明こうみょうが、巨大おおきな山脈の一端はならしい黒い山影の中腹に
白菊 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
一體いつたいは、すぐにもいてしまはずなんですが、生憎あいにく何處どこ停車場ステイシヨンにも暖爐ストオブ時分じぶん茶屋小屋ちややこや火鉢ひばちにほはすと、いた一端ひとはし燒切やけきらないうちに、ぎつけられて、あやしまれて
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)