“一瀉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いっしゃ83.3%
いつしや16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それを私は今一瀉いっしゃ千里の勢いで署名してしまったのであった。それがこの若い秘書には嬉しかったのであろう。
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
坑道内の傾斜を泥の濁流が一瀉いっしゃ千里にながれて行ったことだろう。さらに坑口あなぐちの一台地にいた軍勢も、投石や投木に打ちひしがれ、そこもほとんど全滅的な酸鼻さんびだった。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
反故ほごの中に埋るべき運命を有せりと思はしめたる漢詩文が再び重宝がられ、朝野新聞の雑録及び花月新誌の一瀉いつしや千里の潮頭がたちまち月の引力に因りて旧の岸に立廻らんとせしに非ずや。
明治文学史 (新字旧仮名) / 山路愛山(著)