“一枝”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとえだ38.2%
いっし26.5%
いつし11.8%
ひとえ11.8%
かずえ8.8%
かずゑ2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
このなかを、れてんだあを銀杏いてふ一枝ひとえだが、ざぶり/\とあめそゝいで、波状はじやうちうかたちは、流言りうげんおにつきものがしたやうに
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
叡山えいざんから降りて来た一人の寺侍がある。一枝いっしの梅に、文書てがみいつけて、五条の西洞院へはどう行きますかと、京の往来の者にたずねていた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
春星しゆんせいかげよりもかすかに空をつゞる。微茫月色びばうげつしよく、花にえいじて、みつなる枝は月をとざしてほのくらく、なる一枝いつしは月にさし出でゝほの白く、風情ふぜい言ひつくがたし。
花月の夜 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
 白菊一枝ひとえ ささげなば 君がおもひぞ いやさやに かをりめでたく 深まりぬらむ
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
しかし、四番目の一枝かずえを三つのとき、六番目の国子くにこを十四にもなってから、病気で失った。七番目は死産であった。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
れから十年ばかつて、奥方の一枝かずゑさんが三番目の男の児を生んだ。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)